「夜景を撮ったらブレて全滅だった…」
「星空を撮りたいけど、カメラを置く場所がない」
「三脚を買ってみたけど、重すぎて持ち歩かなくなった」
こんな経験はありませんか?
三脚は、カメラと同じくらい重要なアイテムです。
しかし、Amazonで「三脚」と検索すると、2,000円の安物から10万円以上の高級品まで、無数の商品が出てきます。
「一体どれを買えばいいの?」
今回は、そんな迷えるカメラ初心者のために、プロが「絶対に後悔しない三脚の選び方」を伝授します。
合言葉は「三脚はケチると安物買いの銭失いになる」です。
(※見やすさ重視で、表や図はシンプルな3色カラーで統一しています)
📍 この記事の結論(おすすめスペック)
- 素材:予算があるなら「カーボン(軽い&揺れない)」。安さ重視なら「アルミ」。
- 雲台(うんだい):写真は「自由雲台(ボール雲台)」。動画は「ビデオ雲台」。
- 脚のロック:素早さなら「ナットロック(回転式)」。確実さなら「レバーロック」。
- ブランド:謎の中華製はやめろ。「Leofoto」「Manfrotto」「Velbon」などの有名メーカーを選べ。
1. 素材選び|「アルミ」vs「カーボン」

三脚選びで最初にぶつかる壁が「素材」です。
結論から言うと、予算が許すなら絶対にカーボンを買ってください。
| 項目 | アルミ(Aluminum) | カーボン(Carbon Fiber) |
|---|---|---|
| 重さ | 重い(ずっしり) | 軽い(アルミの2/3くらい) |
| 振動 | 振動が収まるまで時間がかかる | 振動を吸収する性質がある(ピタッと止まる) |
| 冬の撮影 | 冷たすぎて持てない(凍傷レベル) | 冷たくならない(熱伝導率が低い) |
| 価格 | 安い(1万円以下も多い) | 高い(3万円〜10万円) |
💡 なぜカーボンがいいの?
「軽いから」だけではありません。
カーボン繊維は、シャッターを切った時の微振動を「減衰(げんすい)」させる能力が高いのです。
風が吹いている日や、望遠レンズを使った時の画質のキレが、アルミとは段違いです。
2. 雲台(ヘッド)の種類|「自由雲台」vs「3WAY」
三脚の上に付いている、カメラを固定して動かす部品を「雲台(うんだい)」と呼びます。
これも用途によって正解が違います。
① 自由雲台(ボールヘッド)
おすすめ度:★★★★★(写真メインならコレ!)
- 一つのノブを緩めるだけで、全方向にグリグリ動く。
- 構図を決めるのがめちゃくちゃ速い。
- コンパクトで持ち運びやすい。
弱点:
「水平はそのままで、上下だけ動かしたい」みたいな微調整が苦手。
② 3WAY雲台
おすすめ度:★★★☆☆(風景・物撮り派)
- 「上下」「左右」「傾き」の3つのハンドルが独立している。
- 「水平を出してから、少しだけ構図を上に」といった精密な調整が得意。
弱点:
ハンドルが出っ張っていて邪魔。操作に時間がかかる。
③ ビデオ雲台(フルードヘッド)
おすすめ度:★★☆☆☆(動画専用)
- 内部に油圧(オイル)が入っていて、ヌル〜っと滑らかに動く。
- 動画のパンニング(カメラを振る映像)を撮るなら必須。
弱点:
デカい。重い。縦位置(ポートレート)にできない。
【雲台選びの極意】ボール径は「40mm」を目安にしろ
自由雲台を選ぶとき、カタログの「耐荷重」だけ見ていませんか?
実は、耐荷重(kg)よりも重要なスペックがあります。
それが「ボール径(ボールの直径)」です。
| ボール径 | 固定力(フリクション) | 向いている機材 |
|---|---|---|
| 30mm以下 | 弱い(お辞儀しやすい) | コンデジ、軽量ミラーレス |
| 36mm〜40mm | 普通〜強い | フルサイズ一眼(70-200mm F2.8までOK) |
| 50mm以上 | 最強(岩のように止まる) | 超望遠レンズ(ロクヨンなど)。ただし重すぎて持ち歩けない。 |
つまり、軽い力でノブを締めても、テコの原理で強力にロックされるのです。
「ギュッ!」と力を込めて締めないと止まらない雲台は、ボール径が小さい証拠です。
カーボンの「層(レイヤー)」に騙されるな
最近の中華三脚は「8層カーボン」「10層カーボン」とアピールしています。
しかし、層が多ければ良いというわけではありません。
重要なのは「東レ(Torayca)」のカーボンを使っているかです。
安物のカーボンは樹脂(接着剤)の比率が高く、重くて脆いです。
LeofotoやGitzoは、高密度な「クロスカーボン」を使用しており、ねじれ剛性が段違いに強いです。
雲台の「クランプ」はネジ式かレバー式か?
アルカスイス互換プレートを挟む「クランプ(留め具)」の部分にも種類があります。
ノブをクルクル回して締めるタイプ。
メーカーによるプレートの微妙なサイズ誤差(0.1mmとか)を吸収できる。
「締め忘れ」さえ気をつければ、最も安全。
ワンタッチで「ガチン」とロックできる。
超速いが、安物のプレートだと厚みが合わなくてガタつく(またはレバーが閉まらない)リスクがある。
プレートとクランプを同じメーカーで統一するならアリ。
足元を見ろ!「ゴム石突」と「スパイク」
三脚の一番下のゴムの部分(石突:いしづき)。
実はこれ、交換できるって知っていましたか?
- ゴム石突:フローリング、コンクリート用。滑りにくい。
- 金属スパイク:登山道、砂浜、芝生用。
地面に突き刺すことで、岩のように固定できる。
(※床を傷つけるので屋内では絶対禁止!)
高級三脚には、必ず交換用のスパイクが付属しています。
撮影場所に着いたら、まず足元を見て履き替えるのがプロの流儀です。
3. 脚の太さと段数

「4段三脚」とか「パイプ径25mm」とか書いてありますが、どう選べばいいのでしょうか?
- 〜22mm(トラベル):
コンデジや軽量ミラーレス用。フルサイズ機には心もとない。 - 25mm〜28mm(スタンダード):
フルサイズミラーレス+標準ズームならコレ。
初心者はまず「25mm以上」を基準に選ぼう。 - 32mm以上(プロ用):
望遠レンズ(70-200mm F2.8など)を使うならこの太さが欲しい。
岩のように安定するが、重い。
「3段」と「4段」どっちが正解?
脚が何本継ぎになっているか(3段、4段、5段)は、持ち運びやすさに直結します。
| 段数 | 安定性 | 持ち運び(縮長) | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| 3段(3 Sections) | 最強(継ぎ目が少ない) | 長い(リュックに入らないことが多い) | 車移動の人、スタジオ撮影、超望遠ユーザー。 |
| 4段(4 Sections) | 普通(一番下の脚が細くなる) | 短い(リュックに差せる) | 電車・徒歩移動の人。一番バランスが良い。 |
| 5段(5 Sections) | 弱い(下が極細麺みたいになる) | 激短(バッグの中に隠せる) | 旅行者(トラベル)。安定性は二の次。 |
例えば一番上が「28mm」の場合:
・3段三脚の最下段:約22mm(まだ太い)
・5段三脚の最下段:約13mm(割り箸レベル)
風が吹いた時の安定感が全く違うので、持ち運べる限界の長さで「段数が少ない方」を選ぶのが鉄則です。
4. ナットロック vs レバーロック|「回す」か「パチン」か
脚を伸縮させる「ロック方式」も2種類あります。
これは好みですが、プロは「ナット式」を好む傾向があります。
| ロック方式 | 特徴 | メリット・デメリット |
|---|---|---|
| ナットロック(回転式) | 脚の継ぎ目を回して締める。 最近の高級三脚はほとんどこれ。 |
🙆♂️ 設置が爆速: 片手で全部のナットを掴んで、一気に「ジャッ」と回せる。 🙅♂️ 初心者には慣れが必要: しっかり締めないと、自重で縮んでしまうことがある。 |
| レバーロック(パチン式) | プラスチックの爪を倒して固定する。 Manfrottoなどが有名。 |
🙆♂️ 確実性が高い: 「パチン」としたかが目視でわかる。 🙅♂️ 時間がかかる: 1脚ずつ操作する必要がある。冬は指を挟むと痛い。レバー部分が出っ張る。 |
5. 【メーカー別】おすすめ三脚ブランド図鑑
「じゃあ、どこのメーカーを買えばいいの?」
ここが一番知りたいところですよね。
プロも使っている信頼できるメーカーを紹介します。
🦁 Leofoto(レオフォト)
コスパ最強の現在王者。
中国メーカーですが、完全にプロ機材の仲間入りをしています。
「Gitzo(ギッツォ)」という最高級ブランドのコピーから始まりましたが、今やクオリティは本家に迫る勢い。
「レンジャーシリーズ(LS)」は軽くて頑丈で、風景写真家の定番です。
価格帯:3万円〜6万円
🇮🇹 Manfrotto(マンフロット)
デザイン性抜群のイタリアンブランド。
赤いロゴがおしゃれで、持っているだけでテンションが上がります。
「Befree(ビーフリー)」というトラベル三脚シリーズが大ヒット。
レバーロック式が得意で、初心者でも使いやすいです。
ただ、少し重めなのと、雲台が特殊な規格(アルカスイス互換じゃないもの)が多いので注意。
価格帯:2万円〜5万円
🏔 Peak Design(ピークデザイン)
発明レベルの超コンパクト三脚。
「Travel Tripod」は、脚の形状を工夫して、ペットボトルくらいの太さに収まるように設計されています。
リュックのサイドポケットにすっぽり入るので、登山や旅行に最高です。
その分、値段は高いです。
価格帯:6万円(アルミ)〜10万円(カーボン)
🇫🇷 Gitzo(ギッツォ)
三脚界のロールスロイス。
フランス発祥の超老舗ブランド。
「いつかはジッツォ」と言われる憧れの存在です。
堅牢性、デザイン、所有欲、すべてが最高峰ですが、値段も最高峰。
初心者がいきなり買うと引かれますが、一生モノになることは間違いありません。
価格帯:10万円〜20万円
🇯🇵 Velbon(ベルボン) / SLIK(スリック)
安心の日本メーカー。
手頃な価格のアルミ三脚が豊富で、家電量販店によく置いてあります。
「UTシリーズ」などのウルトラロック機構は、驚異的な伸縮比を誇ります。
最近は少し海外勢に押され気味ですが、サポートの安心感はピカイチ。
価格帯:1万円〜3万円
6. 絶対に知っておくべき「アルカスイス互換」
三脚を買う前にチェックしてほしいのが、カメラと三脚をつなぐ「プレート」の規格です。
世界標準は「アルカスイス(Arca-Swiss)互換」です。
- どのメーカーでも使い回せる:
Leofotoの三脚に、Peak Designのプレートも付きます。友達の三脚を借りる時も便利。 - L型プレートが使える:
縦位置撮影が劇的に楽になる「L字ブラケット」が装着できます。
⚠️ 注意:
ManfrottoやVelbonなどの独自のクイックシュー規格は、他メーカーと互換性がありません。
将来の拡張性を考えるなら、最初からアルカスイス互換のものを選びましょう。
7. 初心者がやりがちな失敗「センターポール上げすぎ問題」

三脚の真ん中にある、エレベーターのように伸びる棒(センターポール)。
初心者はあれをMAXまで伸ばしたがりますが、それは最終手段です。
🙅♂️ センターポールを伸ばすとブレる理由
三脚は三角形で支えるから安定します。
センターポールを伸ばすということは、「一本足で立っている」のと同じ状態になります。
風が少し吹いただけでユラユラ揺れて、写真がブレます。
正解:
1. まず脚を全開まで伸ばす。
2. それでも高さが足りない時だけ、センターポールを少しだけ(10cmくらい)上げる。
【裏技】縦位置撮影の救世主「L型プレート」
三脚で縦構図を撮ろうとすると、雲台を90度倒す必要がありますよね。
そうすると重心がズレて倒れやすくなるし、構図の微調整も難しくなります。
これがあれば、雲台を傾けずにカメラだけ縦に付け替えることができます。
- 重心が変わらない:
レンズの真下に三脚の中心が来るので、最強に安定します。 - 構図が変わらない:
横から縦に変えても、レンズの位置がほとんど変わりません。
風景写真家の9割はこれを使っています。
SmallRigやLeofotoから、機種専用のものが数千円で売っています。
風が強い日の必殺技「ストーンバッグ」
三脚の中心(センターポールの下)にフックが付いているのを見たことがありませんか?
あそこにカメラバッグを吊るすと、重りになって安定します。
荷物が地面スレスレになるように長さを調整するか、地面に少し接地させて揺れを止めるのがプロの技です。
【上級編】システム三脚という選択肢
Gitzoの「システマティック」やLeofotoの「サミット(LM)シリーズ」は、センターポールが初めから付いていません。
その代わり、真ん中のパーツ(トッププレート)を交換することができます。
- フラットベース:地面スレスレまで低くできる(マクロ撮影用)。
- レベリングベース:水平出しが秒で決まる(パノラマ・動画用)。
- ギアポール:ハンドルを回してミリ単位で高さを変える(物撮り用)。
撮影スタイルに合わせて変身できるのがメリットですが、本体価格だけで5万円以上します。
動画派なら知っておくべき「カウンターバランス」
もしあなたが動画を撮るためにビデオ雲台を買うなら、必ず「カウンターバランス」という機能を見てください。
これは「カメラを傾けても、バネの力で勝手に戻ろうとする力」のことです。
チルト(上下の動き)が驚くほど滑らかになります。
逆にこれがないと、ガクンと倒れて指を挟んだり、映像がカクついたりします。
「Manfrotto ナイトロテック」や「Sachtler(ザハトラー)」などが有名です。
地面スレスレの迫力「ローアングル撮影」への対応
三脚を買う時、意外と見落とすのが「最低高(さいていこう)」です。
花のマクロ撮影や、水面の映り込みを撮る時、三脚がどこまで低くなるかは死活問題です。
- 開脚機構:脚の付け根にストッパーがあり、ガバっと180度近く開くか?
- センターポールの分離:長いセンターポールが地面にぶつからないか?(ショートポールが付属しているか?)
最近のトレンドは「センターポールなし(または着脱式)」です。
これなら地面から5cmくらいの高さでカメラを固定できます。
テーブルフォトの相棒「ミニ三脚」
「カフェで料理を撮りたいけど、デカい三脚は出せない…」
そんな時は、カバンに常備できるミニ三脚が最強です。
| 製品名 | 特徴 | おすすめポイント |
|---|---|---|
| Manfrotto PIXI EVO | おしゃれで可愛い。 脚が2段階に伸びる。 |
カフェで出しても威圧感がない。 縦位置は少し苦手。 |
| Leofoto MT-03 | 金属の塊。 脚が複雑に折り畳めて、柱に巻き付けたりできる。 |
フルサイズ一眼も余裕で支える剛性。 スパイダーマンみたいに不整地でも立てる。 |
| Joby ゴリラポッド | クネクネ曲がるタコの足。 | 手すりや木の枝に固定できる。 Vlogの手持ちグリップとしても優秀。 |
歩きながら撮れる「キャプチャー」との連携
Peak Designの「キャプチャー(Capture Clip)」を使っている人は多いですよね。
あれはバックパックにカメラを固定できる神アイテムですが、実は「アルカスイス互換」です。
2. そのまま三脚のクランプに装着する(ガチャン)。
3. 撮り終わったら、またバックパックに戻す(パチン)。
この流れがスムーズすぎて、もうネジ式のプレートには戻れません。
三脚を選ぶときは「キャプチャーのプレートがそのまま付くか?」も重要な基準です。
パノラマ撮影の隠し味「パニングクランプ」
山頂で雄大な景色をパノラマ合成したい時、普通の自由雲台だと失敗します。
三脚自体の水平が出ていないと、回転させた時に地平線がガタガタになるからです。
雲台の上に回転台を追加することで、三脚が斜めでも、雲台で水平を出した後、その上でカメラだけを水平回転させることができます。
Leofotoの「RH-2L」などが有名です。
7. このシーンは三脚がないと撮れない!厳選3選

「高感度にすれば手持ちでいけるでしょ?」と思っていませんか?
三脚がないと物理的に不可能な世界があります。
🎆 花火撮影
花火は「瞬間」ではなく「軌跡」を撮るものです。
シャッターを5秒〜10秒開けっ放しにする(バルブ撮影)ので、人間の手では絶対に止められません。
三脚とレリーズ(リモコン)が必須です。
🌌 星景写真(天の川)
星を明るく写すには、15秒〜20秒の露光が必要です。
さらに、星は動いているので、赤道儀(ポータブル赤道儀)を使う場合も、頑丈な三脚がベースになります。
🌊 滝や渓流(シルキーウォーター)
水を糸のように滑らかに表現するには、1秒〜数秒のスローシャッターが必要です。
NDフィルターと三脚の組み合わせで、幻想的な世界が撮れます。
スペースがない時の「一脚(Monopod)」という選択肢
運動会や結婚式場など、三脚を広げるスペースがない場所では「一脚」が活躍します。
自立はしませんが、「上下のブレ」を強力に抑えてくれます。
特に、重い望遠レンズを長時間構える時の「腕の疲れ防止」として最強です。
「トラベル三脚」と「据え置き三脚」の決定的違い
「1本で全部済ませたい」というのは甘い考えです。
三脚には明確な棲み分けがあります。
| タイプ | 剛性 | 縮長 | センターポール |
|---|---|---|---|
| トラベル三脚 | そこそこ(パイプ径22-25mm) | 短い(脚を反転して畳める) | あり(高さ稼ぎ用) |
| 据え置き(スタジオ)三脚 | 最強(パイプ径32-36mm) | 長い(60cm以上) | なし(安定性重視) |
理由は単純で、「持ち出さなければ意味がないから」です。
どんなに高性能な三脚でも、家の押し入れで眠っていたらタダの鉄パイプです。
8. 海で使ったら即水洗い!メンテナンスの掟
三脚にとって、海(潮水)は猛毒です。
そのまま放置すると、アルミはもちろん、カーボン三脚の金属パーツも一晩で錆びて固着します。
- 撮影が終わったら、現地で真水(ペットボトルの水など)をかけて塩を流す。
- 帰宅後、シャワーで念入りにジャブジャブ洗う。
- 一番下のナットを外して、パイプを分解して乾かす。
- グリスが切れてきたら、シリコングリス(KUREなどはNG)を薄く塗る。
【歴史コラム】三脚の王様「Gitzo」の伝説
フランスのジッツォ社は、元々は軍需産業(機関銃の台座)を作っていたメーカーです。
その「絶対に壊れない」「戦場でも使える」という技術が、今の三脚にも生きています。
カメラマンの間では「ジッツォを買うと、三脚沼(買い換え地獄)が終わる」と言われています。
これを「上がりの三脚」と呼びます。
9. 知らないと恥をかく「三脚のタブー」
三脚は使い方を間違えると、周りに迷惑をかけるだけでなく、カメラを破壊する凶器になります。
- 展望デッキで独占:
人が多い場所で、三脚を大きく広げて長時間陣取るのはマナー違反です。
「一脚」にするか、手すりに乗せるミニ三脚を使いましょう。 - カメラストラップを垂らす:
風でストラップが揺れて、ブレの原因になります。
束ねるか、外すのが正解です。 - 移動するときにカメラを乗せたまま:
担いで歩いていると、雲台が緩んでカメラが落下する事故が多発しています。
移動する時は必ずカメラを外しましょう。
飛行機に乗る時の注意点(機内持ち込み)
旅行に三脚を持っていく人は要注意です。
航空法により、機内持ち込みにはサイズ制限があります。
これを超えると、カウンターで預け荷物にする必要があります。
(※航空会社によって違うので要確認)
「4段三脚」が旅行用として人気なのは、この60cmルールをクリアしやすいからです。
3段三脚だと、縮長が65cmくらいになってしまい、微妙にオーバーすることが多いのです。
「水準器」を信じるな!カメラの電子水準器を使え
三脚に付いている「気泡式の水準器」は、あくまで目安です。
あれを真ん中に合わせても、厳密には水平が出ていないことが多いです。
- 三脚を立てて、目視でだいたい水平にする。
- カメラを乗せて、背面の液晶モニターで「電子水準器」を表示する。
- 電子水準器が緑色になるまで雲台を調整する。
特に風景写真では、地平線が少しでも傾いていると素人っぽく見えて台無しになります。
必ずカメラ側の電子水準器を信じましょう。
10. よくある質問(FAQ)

最後に、三脚選びで迷っている人からよく聞かれる質問に答えます。
安物は「揺れる」「すぐ壊れる」「使いにくい」の三重苦です。
特にプラスチック製の雲台は、カメラの重さに耐えられず、少しずつお辞儀をしてイライラします。
予算がないなら、新品の安物を買うより、中古の「Velbon」や「SLIK」のアルミ三脚を探す方が幸せになれます。
カタログの耐荷重は「ギリギリ壊れない重さ」であって、「快適に使える重さ」ではありません。
カメラ+レンズが2kgなら、耐荷重4kg〜6kgのモデルを選びましょう。
剥き出しの三脚は、満員電車で他人の足に当たると凶器になります。
車移動なら裸のままでもOKですが、傷防止のためにあった方がベターです。
Leofotoなどの高級三脚には、しっかりしたキャリングケースが最初から付属しています。
【裏技】中古で「Gitzo」を狙う時のチェックポイント
新品のジッツォは10万円以上しますが、中古なら3〜4万円で買えることがあります。
三脚は構造が単純なので、ボロボロに見えても機能は問題ないことが多いです。
- 脚の伸縮はスムーズか?
砂を噛んで「ガリガリ」と言っていないかチェック。 - ロックナットは空転しないか?
強く締めても止まらない場合は、中のプラスチック部品(スリーブ)が摩耗しています。
(※部品交換で治せますが、手間です) - ゴム石突は擦り減っていないか?
金属が露出するほど減っていると、床を傷つけます。
冬の撮影に必須「レッグウォーマー(グリップ)」
アルミ三脚は、氷点下で素手で触ると皮膚が張り付くほど冷たくなります。
カーボンでも冷たいものは冷たいです。
もし付いていない場合は、自転車のハンドル用のバーテープなどを巻くと、冬場でも快適に持てます。
また、肩に担いだ時に痛くないというメリットもあります。
12. まとめ|三脚は「一生モノ」
カメラやレンズは数年でモデルチェンジしますが、良い三脚は10年使えます。
最初は高く感じるかもしれませんが、安物を3回買い換えるより、良いものを1つ買うのが正解です。
✅ 三脚選びのファイナルチェック
- 予算が許すならカーボン一択。
- 雲台は自由雲台(ボール径40mm以上)。
- 脚はナットロック式の4段がバランス最強。
- メーカーはLeofotoかManfrottoかGitzo。
- プレートは必ずアルカスイス互換にする。
さあ、この相棒を持って、今まで手ブレで諦めていた星空や夜景を撮りにいきましょう。
きっと、写真の世界が劇的に広がるはずです。

コメント